あらた先生
あらた先生が解説します!

 マンション1室に「住む」ことだけに着目すると似たようなものにも思えます。しかし、法律的・会計的・税金面的・管理面的には全くの別物です。所有権の有無がその要因です。

 

 ●マンションを「買う」ということ
 法律的には、「区分所有法(くぶんしょゆうほう)」の管轄となり、購入者は区分所有者となります。「分譲(ぶんじょう)」というのはこの意味でしょう。マンションのうち専有面積(マンション一室分)を専有(せんゆう)し、これに応じて計算上の敷地利用権も所有することになります。なお、分離処分の禁止というのがあり、敷地利用権だけ売却するようなことはできません。売却するなら専有部分と敷地利用権のセットである区分所有権で売買されます。なお、区分所有権も立派な不動産上の権利ですから、登記もします。

 会計的(所得税)には所有権があることにより売買取引です。売り手側で個人で不動産業している人は事業所得の区分で売り上げ計上、不動産業以外の人は譲渡所得の分短・分長として扱います。買い手側は資産計上(事務所なら、貸借対照表を作るため)します。もちろん居住用なら会計・所得税の領域外です。
 税金面では、固定資産税を直接負担しますので、購入者に年4回納税通知書が届きます。マンションとその敷地全体にかかる税額の専有面積で按分した金額が目安でしょう。なお、賦課課税方式で市町村が計算しますから申告は不要です。
 管理面では、マンション規約の改定や重要な決議などのため集会があります。建て替えに5分の4以上の議決権が必要など、決議がされます。
 では、マンションを借りる場合はどうなのでしょうか?

 

●マンションを「借りる」ということ
 法律的には「借家権(しゃっかけん)」の管轄となります。文字通り、「借りる」だけなので、所有権は当然ありません。但し、貸し手側の一方的な強制退居要求などから保護するため設けられてます。これにより、致命的な老朽化などの退居の正当な理由と6カ月間の猶予が借り手に与えられます。また、借家権も登記はできます。新たに入居しようとする者への対抗力とすることもできるのでしょうが、あまり登記した話は聞きません。あと、敷金・礼金などが業界の風習となってますが、法律で強要されているものではなく、契約者間で金額や返金時期などを決めるものですので、実は貸主と交渉の余地が十分にあるものだったりします。造作買取請求権というものもあります。

 会計的(所得税)には、賃貸借取引ですから、貸し手は不動産所得の総収入金額へ算入し、借り手は事務所なら事業所得の必要経費に計上します。居住用なら会計・所得税の領域外です。
 税金面では、固定資産税は貸主に納税通知書がいきますので、直接支払いはありません。但し、毎月の賃料は固定資産税相当分を加味しているはずですので、実質的には負担はしているといえます。
 管理面では、集会はありませんが、貸主との直接交渉となります。強制退去や不当な賃料値上げなどされそうになったら、法務局への供託するのも手ですので参考まで。

 

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